LUXMAN LXU-OT2 その1

[ 2013 / 09 / 28 ]

オーディオ雑誌Stereo付録USB-DACの部品交換やケースの作成を行います。長いのでページを3分割しています。その2その3

外観

Stereo誌2013年1月号 パッケージ

毎年恒例?のStereo誌2013年1月号の付録です。去年のLXA-OT1はパワーアンプで、今年はヘッドホンアンプ付きUSB-DACになります。OT1はアナログ入力のため音声機器ならどんな物でも接続できましたが、OT2はUSB入力のみなので接続先はパソコンに限ります。

付属品 付属ケーブル

付属品はダンボールに納められていて、支柱やプラスチックの簡易保護カバーなどが入っています。付属のケーブルにはラックスマンのロゴが入っていて端子は金メッキです。

本体表 本体裏

本体は基板むき出しなので付属の支柱とカバーを取り付けるか、何かしらの対策をしないとすぐ壊れてしまうでしょう。

簡易カバー

エアキャップ エアキャップを縦長に折る

プチプチのエアキャップを縦長に折り曲げました。

エアキャップの端に基板を乗せる ビニールひもで縛る

エアキャップの端に基板を乗せて巻き付け、仕上げにビニールひもで縛って完成です。こんな状態でも半年以上問題なく使えています。

16V化

154ページの電圧変更を行ってみます。

購入部品

以下の部品を購入しました。

用途商品名価格合計購入店舗
C4用コンデンサMUSE FG 25V 100uF\201\20秋月電子
C3用コンデンサMUSE FG 25V 220uF\401\40秋月電子
電圧変更用REX音響用炭素皮膜抵抗 4.3kΩ\201\20千石電商
16V化用部品

コンデンサはどうせ変えるならと言う事でニチコンのオーディオ向けコンデンサのファインゴールドを選びました。抵抗は音響用を選ぶ必要はなかったのですが、4.3kΩの物が見あたらなかったので今回の物にしました。

オーディオ向けコンデンサの大きさ

交換前コンデンサの大きさ 交換後コンデンサの大きさ

耐圧25V容量220uFの通常とオーディオ向けの大きさ比較です。同じスペックながらオーディオ向けの方が一回り大きくなっています。

交換前後コンデンサの高さ 交換後コンデンサの足の太さ

高さもオーディオ向けの方が高くなっています。今回は高さ制限がないので胴回りだけ気にすれば大丈夫ですが、ケースなどの狭いスペースに納める場合は注意が必要です。また、オーディオ向けコンデンサは足の太さも大きくなっており、もとの0.48mmに対して0.58mmになっています。太すぎると基板の穴に足が通らない事もあります。

耐圧や容量が増えるほど通常品との差が大きくなっていきます。今回はオーディオ向けコンデンサMUSE FGを購入しましたが、同社の上位品MUSE KZではさらに大きくなります。

交換前の電圧

変更前電圧

約12Vです。

作業

抵抗の取り付け

加工前抵抗 曲げ加工後抵抗

抵抗を取り付けしやすいようにラジオペンチで曲げます。高さは元のコンデンサより少し低くなる程度にしました。カット時に微妙にずれていたので、両端の足の長さをヤスリで整えておきました。長さを合わせないと取り付け時にまっすぐに立てる事ができません。

作業の支障となるコンデンサ

R30の位置に抵抗を取り付けますが、そばのコンデンサが邪魔で取り付けられないので外します。

邪魔なコンデンサを外す

コンデンサを外しました。これぐらいのスペースがあれば抵抗の取り付けもできそうです。

抵抗の取り付け

抵抗を取り付けます。チップ抵抗の両端にフラックスを塗り、ハンダごての先端にハンダを少し盛ってから、ラジオペンチで抵抗の上の部分をつかんで位置を合わせて押さえ込み、ハンダを盛ったこての先端を足に当ててハンダ付けしました。ハンダごてはすぐに離さずに数秒程度気持ち長めに当てておくとしっかり取り付けられます。

外したコンデンサを戻す

外したコンデンサを戻しておきます。抵抗の高さをコンデンサ以下にしてあるので、そばのコンデンサがちょっとしたガードになります。

C3コンデンサ交換

C3コンデンサ C3コンデンサ取り外し

コンデンサを外します。

C3コンデンサ取り付け C3コンデンサのスペース

コンデンサを取り付けます。スペースはぎりぎりでしたがぴったり収まりました。

C4コンデンサ交換

C4コンデンサ C4コンデンサ取り外し

コンデンサを外します。

C4コンデンサ取り付け 作業終了

コンデンサを取り付けます。これで作業が終了です。

交換後の電圧

交換後電圧

電圧が約16Vになっています。

作業後

交換直前に使っていたUF-30のボアボアとした低音が改善しました。

抵抗交換

153ページの抵抗交換を行ってみます。

購入部品

以下の部品を購入しました。

用途商品名価格合計購入店舗
HPA用R8/R10抵抗DALE RN55 33.2Ω\502\100千石電商
LINE用R5/R6抵抗REY音響用金属皮膜抵抗 300Ω\302\60千石電商
交換用抵抗

ヘッドホンアンプ用にRN55を選びました。自作機器で全ての抵抗をDALEにすると結構な金額になりますが、今回のように単発で使う分には安い物です。ついでにRCA直前の抵抗も変更してみます。

作業

抵抗の足曲げ

33Ω付近 300Ω付近

ヘッドホンアンプ用の抵抗は余裕があるので普通に足を曲げればよいです。ライン用の方は穴の感覚が抵抗の大きさとほぼ同じなので少し手を加えます。

33Ω足曲げ 300Ω足曲げ

300Ωの抵抗の足をそのまま下ろさず、カーブを作って曲げます。これで無理な負荷なく取り付けができます。

ヘッドホンアンプ用抵抗の交換

HPA抵抗 HPA抵抗取り外し

抵抗を外します。

HPA抵抗取り付け

新しい抵抗を取り付けます。

ライン用抵抗の交換

LINE抵抗 LINE抵抗取り外し

抵抗を外します。

LINE抵抗取り付け

新しい抵抗を取り付けます。

交換後

UF-30では変化を感じませんでしたが、ATH-CL6Rに変えてみるといい具合に聞けます。電圧変更の段階で聞いた時はさほど良くなった感じはなかったような気がするので、抵抗の影響が多少はあるのかもしれません。

コンデンサ交換

154ページのコンデンサ交換を行ってみます。もし次の項目のように全てのコンデンサを交換する場合は同時にした方が楽です。

購入部品

以下の部品を購入しました。

ライン出力用カップリングコンデンサ

用途商品名価格合計購入店舗
C88/C31用コンデンサMUSE FG 50V 10uF\102\20秋月電子
C39/C38用コンデンサMUSE FG 50V 22uF\202\40秋月電子
ライン用コンデンサ ライン用コンデンサ位置

耐圧は50Vもいりませんが小容量の低い耐圧の物はなかったので50Vにしています。

ヘッドホンアンプ用カップリングコンデンサ

用途商品名価格合計購入店舗
C16/C21用コンデンサMUSE FG 50V 4.7uF\302\60海神無線
C45/C32用コンデンサMUSE KW 25V 220uF\1102\220三栄電波
ヘッドホンアンプ用コンデンサ ヘッドホンアンプ用コンデンサ位置

C45/C32のコンデンサは隙間がないのでFGより小型のMUSE KWを使います。

ライン出力用コンデンサ交換

C88/C31用コンデンサ

C88/C31コンデンサ C88/C31コンデンサ取り外し

コンデンサを外します。

C88/C31コンデンサ取り付け

コンデンサを取り付けます。

C39/C38用コンデンサ

C45/C32コンデンサ C45/C32コンデンサ取り外し

コンデンサを外します。

コンデンサの極性間違い C45/C32コンデンサ取り付け

外側の3つのコンデンサだけ極性が変わっているのを忘れて逆向きに付けてしまいました。付け外しは面倒なので取り付け前によく確認した方がよいです。

ヘッドホンアンプ用コンデンサ交換

C16/C21/C45/C32コンデンサ C16/C21/C45/C32コンデンサ取り外し

今回はコンデンサが隣接しているので4本まとめて外しました。

C16/C21/C45/C32コンデンサ取り付け

コンデンサを取り付けて作業終了です。

交換後

交換前と比べて音が明瞭になりました。

コンデンサ交換その2

中央付近の他のコンデンサも交換してみます。

購入部品

以下の部品を購入しました。

用途商品名価格合計購入店舗
C7/C6用コンデンサMUSE KW 25V 100uF\702\140三栄電波
C87/C37/C30用コンデンサMUSE FG 25V 47uF\403\120海神無線
中央付近用コンデンサ 中央付近用コンデンサ位置

C7/C6の100uFをKWにしています。

作業

中央付近用コンデンサ取り外し前 中央付近用コンデンサ取り外し後

コンデンサを外します。

中央付近用コンデンサ取り付け スペースのないコンデンサ

取り付けました。手前のC30はスペースがなくてやや無理に取り付けてありますが、これぐらいなら大丈夫でしょう。ここもKWにしておけば無理なく付けられます。

交換後

特に変化は感じませんでした。

20V化失敗

電圧をさらに上げ、ついでに残りのコンデンサも交換します。

購入部品

以下の部品を購入しました。

用途商品名価格合計購入店舗
電圧変更用REX音響用炭素皮膜抵抗 2kΩ\251\25マルツ
C18用コンデンサMUSE FG 50V 10uF\101\10秋月電子
C33用コンデンサMUSE FG 50V 10uF\101\10秋月電子
C2用コンデンサMUSE KW 25V 100uF\701\70三栄電波
購入部品@20V 左側コンデンサ位置

抵抗は2.1kがあればちょうど良さそうですが、ないので2kにしています。何となく色合いがしっくり来たので16V化の時と同じ種類の抵抗を選んでいます。C4の交換をしていない場合は耐圧25Vの物を用意して変えてください。

抵抗デフォ4.3k2.2k2.1k2.0k
計算12.08V15.86V19.47V19.82V20.21V
TP212.10V15.91V20.28V
TP36.06V7.96V10.15V
TP46.04V7.94V10.11V

作業

部品取り外し

部品外し前 部品外し後

C18/C33/C2と16V化時に取り付けた抵抗を外します。

R30に抵抗を取り付け コンデンサ取り付け

部品を取り付けます。交換後の電圧は20.28Vになりました。

RMAA

各電圧時のRMAAの結果です。現在の基板むき出しの環境だと置く位置や周囲の環境によって値が変動するので、位置を調整して「Frequency response」が同じぐらいになるようにして計測をしています。

電圧を上げると「Noise level」、「Dynamic range」、「THD + Noise」の数値が改善するようです。他の項目は若干変化していますが誤差程度でどの電圧でも毎回微妙に異なります。これまでに行ったコンデンサ交換では数値に目立った変化はありませんでした。

12V16V20V
Frequency
response
+0.16, -0.29
Good
+0.16, -0.29
Good
+0.16, -0.29
Good
Noise level-64.1
Poor
-68.1
Average
-58.1
Poor
Dynamic range64.1
Poor
68.1
Average
58.1
Poor
THD0.010
Good
0.011
Good
0.032
Good
THD + Noise-58.0
Poor
-61.9
Poor
-52.0
Poor
IMD + Noise0.140
Average
0.112
Average
0.260
Average
Stereo crosstalk-78.0
Very good
-78.4
Very good
-78.6
Very good
IMD at 10 kHz0.134
Average
0.132
Average
0.246
Average
General
performance
GoodGoodAverage

交換後に音を出してみると良くなったようには聞こえません。RMAAをしてみると16Vと比べて数値が悪くなっています。

C4コンデンサの容量を増やす

C4に並列接続

C4の裏側に余っていたコンデンサを並列接続して容量を増やしてみました。

100uF
(20V)
100+220uF
(20V)
Frequency
response
+0.16, -0.29
Good
+0.16, -0.29
Good
Noise level-58.1
Poor
-59.2
Poor
Dynamic range58.1
Poor
59.2
Poor
THD0.032
Good
0.045
Good
THD + Noise-52.0
Poor
-53.1
Poor
IMD + Noise0.260
Average
0.229
Average
Stereo crosstalk-78.6
Very good
-77.0
Very good
IMD at 10 kHz0.246
Average
0.218
Average
General
performance
AverageAverage

容量を増やした事で若干数値が良くなりました。今までコンデンサの容量は標準と同じにしていましたが、後で増量してみる事にします。

抵抗を外して12Vへ

抵抗外し前 抵抗外し後

今回のコンデンサ交換は3時間もかけてしまい、ランドが取れかけるなど酷い有様でした。熱のかけ過ぎでおかしくなってしまったのか気になっていたので確認のため抵抗を外してみました。

元の12V今の12V
Frequency
response
+0.16, -0.29
Good
+0.16, -0.29
Good
Noise level-64.1
Poor
-66.3
Average
Dynamic range64.1
Poor
66.3
Average
THD0.010
Good
0.0097
Very good
THD + Noise-58.0
Poor
-60.1
Poor
IMD + Noise0.140
Average
0.108
Average
Stereo crosstalk-78.0
Very good
-79.4
Very good
IMD at 10 kHz0.134
Average
0.106
Average
General
performance
GoodGood

抵抗を外してみると数値が正常に戻りました。C4に220uFを追加しているのが効いたのか若干数値も良くなっています。とりあえず壊れてはいないようです。

コンデンサ増量前にしておきたい作業があるので中断して別の作業に移ります。