その他ヘッドホンの分解
ヘッドホンの分解を行います。
目次
ELECOM EHP-TVOH0150SVの分解
アームの折れたヘッドホンを分解します。


エレコム製のヘッドホンです。左側のハウジングにボリュームが内蔵されています。
破損箇所


ハウジングとアームの接続部分が折れています。こうなると補修は難しいので使える部分だけ拾って処分してしまうのがよいでしょう。アームも樹脂製で踏んでしまうと折れるかもしれません。
イヤーパッド


イヤーパッドはハウジングの縁に引っかけて固定してあります。パッドの内側に指を入れて外側に引っ張ると取り外せます。


厚さは約20mmでなかなか大きいサイズです。
ハウジングの分解


パッドを外してネジ3本を外すとハウジングを開けることができます。
ハウジングの中身


左右のドライバの極性は、画像右側がプラスになります。プラス側に青色の印が付いています。左ドライバの配線はGNDが青色の線なので紛らわしいです。左ドライバの配線だけ線がやや太めです。


ボリュームはBカーブの500Ωです。このヘッドホンのケーブルは片出しですが、3極3.5mmプラグ以降は左右のGNDは最後まで分離されたままになっています。そのためプラグを4極に変更したらバランスヘッドホンにできます。

ボリュームを外そうとテコで持ち上げたら、バラバラになってしまいました。
バンド周り


アームの内側のネジを4本外しても分解できません。ドライバーでこじ開けてみると中から爪のような物が折れて飛んでいきました。きれいに外すのは難しそうです。


バンドのクッション両脇にあるネジ4本を外すと、クッションをスライドして外せます。左から右へのケーブルが邪魔になるので、面倒なので切ってしまいました。


バンドを分解すると折れた箇所が出てきました。細いL字のパーツが折れてしまったようです。
回収部品


ドライバーの手前に付いている紙は接着剤で付いているので、ゆっくり剥がしていけば回収できます。他のヘッドホンのウレタンか何かの素材がボロボロになっている部分に代用できるかもしれません。といった具合に部品取りが完了しました。
EXCEL SOUND EH-25の分解


EXCEL SOUNDのEH-25です。両出しケーブルでL字プラグが使われています。
折りたたみ


コンパクトに折りたたむ事ができます。
イヤーパッド


イヤーパッドにはスポンジパッドが使われています。引っかけてあるだけなので縁をめくれば取り外せます。


ハウジングのサイズです。この大きさなら100円パッドが付けられます。
分解


ハウジングは爪で固定されているので爪を外し、外側にできた隙間にヘラのよう物を差し込んでこじ開けます。ここの爪は左右は緩いですが上下は隙間がほとんどなく、外すときに折れてしまいます。


ハウジングが開きました。もう片方も開けておきます。
ケーブルの取り外し


画像左側がGNDで右側がプラスになります。右チャンネルは赤、左チャンネルは青いケーブルがプラス側になっています。

ハンダごての先端にハンダを少し盛り、端子に少し当てればケーブルが外せます。
ドライバの取り外し


両手でつかんで親指を中央に当て、残りの指で外側を押さえます。そこから画像の方向に力を加えて曲げるようにするとドライバを固定していると接着剤が少し外れます。その後、ドライバ周囲を覆っている部分を一部切り取り、マイナスドライバなどを差し込んでテコでドライバを持ち上げます。


ドライバのサイズは30mmでした。音はこもった感じで良くないのでわざわざ分解するほどの物ではありません。
マグネット


もう片方も同じ手順で外そうとしたところドライバのマグネットだけ飛び出しました。接着剤を外した時のような力をかけるとマグネットが外れるようです。前に分解したHP-AK100は平面に張り付くと外せなくなりますが、これは磁力が全く簡単に取り外せます。
EXCEL SOUND EH-V115の分解

詳細不明のヘッドホンです。
外観
イヤーパッド


イヤーパッドの表面はボロボロになっています。ハウジングにイヤーパッドを引っかける溝はありますが、なぜかパッドは接着剤で貼り付けられています。


イヤーパッド周りの寸法です。
ボリューム


左右のハウジングにボリュームが付いています。
ケーブル

ケーブルの長さは約2.8mで、端子は3.5mmミニプラグです。
分解


スポンジの下にネジが3つ隠れているので、スポンジをめくって外せばハウジングが開けます。
ボリューム基板


モノラルボリュームです。ボリュームノブは引っ張れば外れます。
アーム


アーム部分は長さ調節部分のネジを2本外せば分解できます。
ハウジング周り


ハウジングのキャップの隙間にマイナスドライバを差し込んで外します。


コの字型の金具で固定されているので、マイナスドライバの先端で突っついて外します。

金具を外した状態でハウジングを持ち上げるとアームから外れます。
ドライバの取り外し


ドライバを取り外します。ドライバ周囲の隙間からマイナスドライバを差し込んで持ち上げれば外れます。ドライバは接着剤で固定されています。

取り外したドライバです。外す時に振動板の右下部分をへこましてしまいました。
振動板のへこみ修理


へこんだ箇所に仮止めテープを貼り付けて持ち上げます。

へこみが直りました。
ドライバの直径

ドライバの大きさは40mmです。
ドライバの分解


使い道がないのでドライバを分解してみました。
R.W.C RM-NTNAK CODELESS STEREO HEADSET neoTUNE
一部のiPod nano専用ヘッドホンを分解します。


右側面にiPod nanoを装着して音を鳴らすヘッドホンです。直接本体を取り付けるので線がなく、一応コードレスとなっています。


iPod nanoの初期の一部機種のみに対応なのでワゴン行きになっていました。


取り付け場所に3.5mmプラグが付いています。装着状態で逆さにして床を軽く叩いてみても外れなかったので、そこそこ強度はあるようです。


ヘッドバンドの横には左右をつなぐケーブルが通してあります。ドライバーユニットはハウジングから浮いた状態で付いており、ハウジングとの接続部が稼働します。


イヤーパッドは内側に指を入れて外側に引っ張れば外れます。


パッドのサイズです。


パッド表面は時間経過で剥がれてくるソフトレザーです。パッド中央のスポンジは裏側からりょうめんテープで貼り付けられており、取り外す事ができます。


ドライバーは3つの爪で固定されています。爪はそばにドライバーを差し込んでテコで持ち上げれば、こじ開ける事ができます。爪を折らずに外すのは難しいです。


ドライバーは接着剤で固定されています。周囲を抑えて中央に力を加えると外す事ができます。


ドライバーユニットのサイズは40mmです。


ドライバーを固定していた部分は、中央のネジを外せば外れます。


続けてネジ2本を外すとさらに分解できます。


ヘッドバンドの調節部分は内側のストッパーでそれ以上行かないようになっています。その部分をラジオペンチで曲げると外せます。


ハウジング内側のネジ2本を外すと、外側の部分が外れます。
右側の分解

右側も同じ要領で分解できます。ドライバーを外してみるとピンアサインが左と逆になっています。


右側のハウジング内のネジは1本多い3本です。それを外すと分解できます。


ここまで分解すると3.5mmプラグが取り外せます。

分解をしてみると特定のiPod nanoの形状に合わせたヘッドホンのガワに3.5mmプラグを埋め込んだだけという単純な構造でした。
YAMAHA HPE-170のケーブル交換

YAMAHA製ヘッドホンHPE-170です。
外観


ハウジングは縦横に動きます。アームはあまり伸びないため、頭が大きいと装着できないかもしれません。


ハウジングに型番とメーカー名が記されています。イヤーパッドはベロア調です。


ヘッドバンドは昔のヘッドホンでよく見られた革張りです。

ケーブルを含まない重さは161gです。
端子磨き


メッキのされていない端子が接触不良気味だったのでピカールで磨き、ピカールを拭きとり、接点復活材で磨いたところ接触不良は直りましたが、元々完全に音が出ていなかった片側はそのままでした。
イヤーパッドの取り外し


イヤーパッドは内側に指を入れて外しますが、内部のスポンジが溶けていて指に張り付きます。取り外す時にパッドの外枠の部分が分離してしまいました。外枠はこの状態でもそれなりの堅さを保っているので再度取り付けはできそうです。


パッドに崩れかけのスポンジが付いているので、クリーナーで除去しておきます。


パッドとハウジング内側の大きさは両方80mmでした。
ハウジングの分解


ハウジングの分解は溝にマイナスドライバを差し込み、梃子の原理で持ち上げます。内部には爪と溝が4つあり、非常に強固に固定されているので、きれいに外すのは難しいです。


ハウジング内部にはケーブルに結び目を作り、ケーブルストッパーとして固定されています。ドライバーユニットのサイズは30mmです。


ユニットのピンアサインは、赤い印が付いた画像左側が音声信号で逆側がGNDです。左chは音声が緑でGNDが緑と赤が混ざった線、右chは音声が赤でGNDが銅色になっています。同じ手順でもう片方のハウジングを開いたところ、勢い余って中のケーブルを引きちぎってしまいました。
ケーブル交換


ユニットに配線されたケーブルをカットし、途中の結び目をほどき、元のケーブルを外しておきます。


新しいケーブルをハウジングに通し結び目作ります。結び目から先の皮膜はだいたい6cmぐらいです。ケーブルを通したら、内部の線の皮膜にヤスリをかけてはいでおきます。今回はBMHA02RBKAのマイク部分をカットしたケーブルを流用しています。


ハンダ付けをします。
組み立て


ケーブルの結び目をハウジングの穴付近に固定して、ふたを閉じます。


取り外す時に壊してしまったイヤーパッドは、外枠を付けた後に内側をはめ込んだらそれなりに固定できました。元のケーブルよりだいぶ細くなりましたが問題なく音が出ています。